研究科長からのメッセージ
理学、工学から農学まで
-自然を究(きわ)め、持続可能な明日を創(つく)る-
自然科学研究科長 上野 誠
自然科学研究科博士前期課程は、2018年に総合理工学研究科と生物資源科学研究科を統合して設立され、令和7年度で8年目を迎えます。また、2020年に設置された博士後期課程も5年目を迎えます。
本研究科では、理学、工学、農学の幅広い学問領域を包含し、持続可能な社会の実現に寄与する高度な専門知識と技術を備えた人材の育成を目指しています。
現在、2030年までに貧困、環境、経済、教育などの幅広い課題を解決し、持続可能な社会を実現することを目指すSDGsが注目されています。これからの日本では、「少子高齢化と人口減少」、「経済成長の停滞と国際競争力の低下」、「環境問題やエネルギー問題」、「デジタル化と技術革新」などの課題が顕在化すると予測されます。一方、世界に目を向けると、気候変動、人口増加、資源確保、公衆衛生といった問題が深刻化することが懸念されています。これらの課題は決して他人事ではなく、私たちの身近な生活にも影響を及ぼす可能性があります。
こうした時代を生き抜くためには、自らの未来への投資として、レジリエンス(適応力)とフレキシビリティ(柔軟性)を高めることが重要です。また、サステナビリティスキル、ロジカルシンキング、グローバルコミュニケーションスキル、デジタル・テクノロジースキル、コミュニケーション・マネジメントスキルなど、多様なスキルを身に付けることや、そうしたスキルを持つ人々との連携も不可欠となります。
本研究科では、自身のレジリエンスとフレキシビリティを高めるため、分野横断的な学びを提供しています。また、医学、理学、工学、農学の各分野を統合し、新たな研究の創出を目指す「医理工農連携プログラム」、海外の協定校との連携を強化し、学生が双方の大学から学位を取得できる「ダブルディグリープログラム」、グローバルな視点を持つ高度専門職業人の育成を目的とした「英語による留学生プログラム」など、充実したプログラムを用意しています。
大学院進学は、単なる学歴の向上にとどまらず、専門知識の深化、研究スキルの獲得、キャリアの選択肢の拡大など、多方面にわたる有意義な選択肢を提供します。
ぜひ、自身の将来への投資として大学院進学を目指してみてください。これまで見えなかった世界が広がるはずです。